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アニメ『色づく世界の明日から』1話感想 - REpainted-刻越えの瞳美-始まる

秋アニメ『色づく世界の明日から』1話「キミノイクベキトコロ」感想です。

イントロダクション

物語の始まりは数十年後。日常の中に小さな魔法が残るちょっと不思議な世界。主人公の月白瞳美は17歳。魔法使い一族の末裔。幼い頃に色覚を失い、感情の乏しい子になった。そんな瞳美の将来を憂えた大魔法使いの祖母・月白琥珀は魔法で瞳美を2018年へ送り出す。突然、見知らぬ場所に現れ戸惑う瞳美の視界に鮮烈な色彩が飛び込んでくる……。

スタッフ

監督:篠原俊哉 / シリーズ構成:柿原優子 / キャラクター原案:フライ / キャラクターデザイン/総作画監督:秋山有希 / 美術監督:鈴木くるみ / 美術監修:東潤一 / 撮影監督:並木智/富田喜允 / 色彩設計:中野尚美 / 3D監督:桐谷太力 / 編集:高橋歩 / 特殊効果:村上正博 / 音響監督:山田陽 / 音楽:出羽良彰 / オープニングテーマ:ハルカトミユキ / エンディングテーマ:やなぎなぎ / プロデュース:infinite / アニメーション制作:P.A.WORKS

キャスト

月白瞳美:石原夏織 / 月白琥珀本渡楓 / 葵唯翔:千葉翔也 / 川合胡桃:東山奈央/ 風野あさぎ:市ノ瀬加那 / 山吹将:前田誠二 / 深澤千草:村瀬歩 / 月白瑠璃:大原さやか / 月白柚葉:潘 恵子/ 月白 弦:森川智之 / 月白琥珀(60年後):島本須美 / 葵 遙:本田貴子

あらすじ

近未来、幼い時色覚を失った魔法使い一族の少女、月白瞳美は祭りで賑わう街の中を一人制服姿で歩く。同級生たちは浴衣姿で浮かれる。瞳美の姿を見かけたクラスメイトたちに一緒に行かないかと誘われるも約束があるからと断る瞳美。丘の上、一人で色のない花火を見る。

私は大丈夫。一人でも平気。言い続けている内にだんだん本当になっていく。これも魔法のせいなのかも知れない。自分を守るささやかな魔法。

そして魔法なんて大嫌いとつぶやく。

そこにおばあちゃんが現れる。おばあちゃんの時間魔法によって50年前の世界に飛ばされる瞳美。そこで高校生のおばあちゃんに会えと言うおばあちゃん。あまりに唐突だがいけばわかるとおばあちゃんは言う。

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時を遡行するバスに乗り、50年前に行く瞳美。手には2018年版のMAPと手紙が持たされていた。運転手は謎の生物であった。降りようとすると、無賃乗車と憤る。手に持っていた端末を手渡すと、運転手はおおきにといって瞳美を降ろした。降ろされ、たどり着いた先はとある男子高校生の自室であった。戸惑っている内に部屋の主が帰ってくる。なんとかベッド下に身を隠し、事なきを得る瞳美。部屋の主は実はクロちゃんかな?

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部屋の主が退出し、隙きを見て窓から逃げる瞳美だったが、その姿は部屋の主である葵唯翔の級友たちに目撃されていた。外の景色を確認し、ここが50年前の自分の住んでいた街であると実感する瞳美。瞳美について様々な推察をする川合胡桃、風野あさぎ、山吹将の3人。その話をする内に道に迷う瞳美を見つける3人。思わず助け舟を出す。

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茶店でアルバイトする部屋の主、葵の元に瞳美が部屋から出てくる動画が届けられ、驚く葵。一方、3人と瞳美は夕暮れの美しい空を見上げるが瞳美は空の色を感じることはできない。3人に導かれ、魔法屋、瞳美の祖母の家だったはずに場所ににたどり着く。そこには彼女の曾祖母がいた。祖母を訪ねるも、祖母である琥珀はイギリスに留学中であるという。そして祖母に瓜二つの高祖母に出会う。手紙を渡すと察しが良い高祖母は行く宛がないのなら、ここにいていいと言う。魔法使いにとって大切なアズライトを失くしたという瞳美は、探しに行こうとするがもう夜が遅いと止められる。なし崩し的にここに泊まることになる。

翌日、アズライトを探しに出かけるが、そこで色を失ったはずの瞳美に不思議なことが起こる。失ったはずの色を感じる喜びに浸る瞳美の前には、部屋に落ちていた件のアズライトを持った葵唯翔がいたのだった。

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感想

凪のあすから』の監督とPAWORKSが手がける新作オリジナルアニメという触れ込みの今作でしたが、個人的には凪あすにまったく比肩できるような作品ではないと現時点では感じました。まあ凪あすも1クール目はあまり面白くなかったのですが…私はPAWORKS史上最高傑作が『凪のあすから』だと思っています。前半は非常に冗長でしたが後半は腰が抜けるほどの面白さでした。その『凪のあすから』最大の功労者は岡田麿里でしょう。映像が美麗だったり声優が非常に優れていたりもしたのですが、やはり岡田麿里の描く物語であったからこそ傑作になり得たのだと思います。現代最高のクリエイターの1人が岡田麿里であると私は考えます。いちばん重要なピースである岡田麿里がいなくては、凪あすを継承する作品にはならないはずです。

1話を通して見て感じたのは『凪のあすから』のようなドロドロした展開にならなそうだなということです。全体的に爽やかな空気感があります。求めているのはこれじゃない。岡田麿里の描く物語全てが素晴らしいものではありませんが、全てが彼女にしか紡げないものであるという印象は強く持ちます。当然ですが、そういった強いむせ返るようなニオイはやはり感じられません。

今作は絵もなんだか好みじゃないんですよね…なんかカエル顔というのか潰れて平面的な顔に見えます。凪あすは元々のキャラデザインもブリキで肉感的なデザインだったのですが…

まあ凪あすと比較するとそういう印象になるというだけで今作がダメというわけではありません。私がああいうテイストが特別好きなだけです。

今作は魔法が存在する世界観ということですが、魔法がどのように物語に作用していくのかが、やはり大きな鍵であるように思います。1話ではいまいち世界観が理解できませんでしたが、これから魔法についての説明もされていくのでしょう。まあ当面の謎はなぜ過去に送られたのかとなぜ色を失ったのか。葵唯翔に出会うことで色を取り戻すような演出がされていたので、彼が色を取り戻す鍵であるのか。いきなり過去に飛ばす超展開はなんか笑いました。刻越えのデリダとなんかシンクロニシティ。あとベッドの下に隠れる展開は絶対笑うやんこんなん。

そして声優についてですが、私が好きな石原夏織がメインヒロインだったのですがこの演技というのか役が個人的にはあんまり好きじゃありませんでした…