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アニメ『どろろ』6話感想 - ミオとの出逢いそして別れが百鬼丸とどろろに与えたもの

アニメ『どろろ』6話「守り子唄の巻・下」感想です。

前回あらすじ
慣れない「音」に苦しみ、妖怪との戦いで傷を負った百鬼丸は、ミオという少女に出会う。彼女は戦で親を亡くした子供の面倒を見ており、百鬼丸も世話になることになった。だが近くに鬼神がいると分かった百鬼丸は傷も治らぬうちにその退治に向かう。

第6話あらすじ・感想

百鬼丸は鬼神に脚を奪われてしまったが、逆に声を取り戻した。ミオの家に戻り身体を休めている百鬼丸のところに、身体を痣だらけにしたミオが帰宅する。彼女は疲れた身体で、百鬼丸の手当をしてあげる。どろろは彼女の痣を見て、藪の陰から見た彼女の霰もない姿を思い出し目を背けるのだった。

多宝丸は、父に酒井の戦への出陣を志願していた。しかし却下され、武勲を焦るあまりに彼の母にも厭味を言ってしまう。家臣に諌められるが、多宝丸は2人が彼に何かを隠していることを薄々勘付いていた。

百鬼丸は鬼神に復讐をしようと無理に立ち上がろうとする。そこにミオが駆けつけ彼を座らせる。ミオは百鬼丸を落ち着けるために歌を歌う。

ミオ「百鬼丸って人の魂が見えるんでしょ?魂の色が。私のはあんまり見ないで。きっと、すごく汚れてる。すごく…

百鬼丸はミオの頰に手を当てる。

ミオ「ふしぎ…この手はいやじゃない…

その晩もその次の晩もミオは仕事に出掛ける。そしてある夜、どろろが寝ている隙に百鬼丸は再び鬼神との再戦に出向いていた。それに気付いたどろろが駆け付ける。百鬼丸は足に刀を仕込み勝利を収め、脚を取り戻すが、村へ帰るとその村が焼き討ちにあっていた。

ミオが両軍で仕事をしていたことから密偵の疑いを持たれ責められたのだった。ミオの手には、戦から取り戻した種籾が握られていた。倒れたミオの姿を認めた百鬼丸は鬼と化す。どろろ百鬼丸を力づくで止め、種籾を手渡す。百鬼丸はミオの亡骸を抱きしめ、「ミオ」と呼び掛けるのだった。


あまりにも哀しい物語でした。百鬼丸と出逢ったことによって、ミオも両軍へ仕事を行くことを決意したのに、それがさらに原因となってミオや子供達が襲撃にあってしまったのですから、現実世界の不条理さと言うものをあまりにもまざまざと見せつけられた気がしました。しかしミオもただやられるわけでなく、種籾を奪うという窮鼠猫を噛むような執念に、視聴者は多少の溜飲が下がる思いがしたのではないでしょうか。

そして最期の百鬼丸のミオという呼びかけは感動です。今回だけじゃないですが、『どろろ』は取り戻す物のタイミングが上手くて、取り戻したものを使った演出が毎回見事です。そんな都合よく取り戻せるかいという向きもないわけじゃないかと思いますが、そういうツッコミを超えたところに、圧倒的な感動というか同情というか共感があります。百鬼丸は身体を取り戻すにつれて人間らしい心も取り戻して行っているのがよく分かります。

そして百鬼丸が取り戻して行くごとに国は逆に苦しめられていきます。今回も田んぼは日照りが続き、恵みの雨が降るかと思ったら、百鬼丸が脚を取り戻して雨は止んでしまいました。最終的に百鬼丸と国、そして醍醐はどうなってしまうのか。原作は未完に終わっているので、アニメの結末が楽しみです。