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アニメ『イングレス』1話感想 - +ULTRAの先陣を切る硬派なボーイミーツガールSF

2018秋アニメ『イングレス』1話「Begin-Danger-Message」感想です。

イントロダクション
2013年、スイスの原子核研究機構『CERN』──。
ヒッグス粒子発見の影で、ある秘密プロジェクトが発足した。そのプロジェクトの名前は『ナイアンティック計画』。その目的は人間の精神に干渉する未知の物質を研究することにあった。『エキゾチック・マター(XM)』と呼ばれる事になるその物質は、古来より人々の精神・能力に感応し、人類の歴史にさえ大きな影響を与えてきたのだった。世界各国の機関が、秘密裏にその研究に取り組んだ。XMは、人類の希望または脅威とされ、大国や巨大企業による争奪戦が巻き起こってゆく。XMの力を受け入れ、人類の進化に利用しようとする『エンライテンド』。XMを脅威と見なし、コントロールしようとする『レジスタンス』。世界はふたつの陣営に別れ、今も争い続けている。この世界で起きている争いの背後には、XMの存在があったのだ。そして、2018年──。東京、そして世界を舞台に、XMをめぐる新たな戦いが幕をあける。アニメーション、オンライン位置情報ゲーム、そして現実がリンクする、かつて体験したことのない新たな「拡張現実エンターテインメント」が、始まる。

スタッフ
原作:NIANTIC / 監督:櫻木優平 / 脚本:月島総記、月島トラ、赤坂創 / 音楽:カワイヒデヒロ / キャラクター原案:本田雄 / 副監督:入川慶也 / CGディレクター:古川厚 / 美術監督:加藤浩(ととにゃん)、坂上裕文 / 美術監督補佐:新井帆海 / コンセプトアーティスト:幸田和磨 / モデリングディレクター:宮岡将志 / アニメーションディレクター:小林丸 / 撮影監督:野村達哉 / 制作プロデューサー/音響監督:石井朋彦 / アニメーション制作:CRAFTAR
キャスト
マコト:中島ヨシキ / サラ:上田麗奈 / ジャック:喜山茂雄 / ハンク・ジョンソン:佐々木啓夫 / 人工知能ADA(エイダ):緒方恵美

※ 画像は公式ホームページから引用

第1話あらすじ

2013年、スイスの物理学研究所『CERN』で、人間の精神に干渉する未知の物質が確認された。その物質「エキゾチックマター」は、古来より人類に影響を与えてきた。各国の機関が、秘密裏にその研究に取り組み、「エンライテンド」と「レジスタンス」の二勢力に分かれ、熾烈な争いを繰り広げていた。

レジスタンスの『総合科学者』クリストファー・ブラントはボディーガードのジャック・ノーマンに、秘密裡に研究員のサラ・コッポラを確保しなければならないという。しかしそこにエンライテンドの刺客と思しき者からの襲撃を受ける。ジャックは逃げ果せたものの、クリスは刺客に捕まってしまう。しかしその顔には不敵な笑みを浮かべていた。

サラも同時に仲間から襲われていた。サラとクリスはヒューロン研究所に引き出される。クリスはサラを守りにきたと言い、センシティブを発動させ研究所が赤い炎に包まれる。

「世界が危機に晒されています。今すぐログインしてください。」

研究所の爆発事故の調査にやってきた警察とその嘱託特殊捜査官の翠川誠。彼は触れたものの記憶が見えるサイコメトリーだった。爆発の唯一の生存者であるサラの指輪に触れる誠。そこで見たのは爆発のありのままの様子だった。あまりの衝撃的な映像にショックを受ける誠。そこにヒューロンの劉天華がやってくる。彼は警察を撤退させ、サラを運び出す。その様子をみていたジャックは発信器を取り付ける。

誠はサイコメトリー能力のせいで昔から周囲の人に避けられてきた。そのせいでずっと手袋をはめている。サラの指輪を触ったときの記憶が忘れられず、インターネットで調べるものの情報が出てこない。そこでチャットを開始すると、変なウィンドウが立ち上がり、「救えるのは君しかいない」と告げられ、スマホに勝手にアプリがインストールされた。

アプリに示された場所に行ってみると、そこにはすでにジャックが来ていた。ジャックに不意を突かれ襲われる誠。誠の首を絞めるジャックだが、目が覚めたサラにバールのようなもので殴打され倒れる。誠はサラの手を取って逃げ出す。

サラ「私が、あなたを呼んだの…?

サラは記憶を失っていた。アプリは次に東京ヒューロン研究所に行けと指示する。サラは捕まる直前の記憶を思い出す。その研究所で行われていたのは人の精神に干渉する物質「エキゾチックマター(XM)」を利用する研究だという。

サラは自分の言っていることを誠に信じてもらえないと嘆くが、その容子がサイコメトリーだった自分の不遇と重なる。

誠「信じる…!僕は君を信じるよ。

携帯などを取り戻すために研究所に入った誠とサラだったが、そこにジャックが現れ取り押さえられてしまう。

感想

かなり硬派なアニメです。あらすじ書くために何回か見返しました。Ingressは元々『ポケモンGO』の前身となったナイアンティックのARゲームで、現実世界を舞台にした陣取り合戦です。そのゲームの陣営「エンライテンド」と「レジスタンス」やその他の用語は、そのままアニメでも借用されています。私はゲーム自体をがっつりやったことはないんですが、ゲームのストーリーとも少し違っているようですね。ゲームのストーリーをWikipediaから引用すると

XMの研究のため、NIA(アメリカ国家情報局)はCERN付近に研究者らを集め「ナイアンティック計画」(Niantic Project)を立ち上げた。その過程で、XMは秩序と知性を持つと考えられること、臨界量を超えるXMに被曝した者は「シェイパー」と呼ばれる存在の影響を受け彼らに侵略されるということが判明した。しかし、ナイアンティック計画は「啓示の夜」事件と呼ばれる実験最終日のXM大量流出事故により崩壊。さらにどさくさ紛れに何人かの研究者が暗殺されるなどの大騒ぎとなってしまった。これによってXMの無限の可能性(あるいは危険性)を知った研究者たちは、米中露の軍事企業やシェイパーを崇拝する結社などと組んで、それぞれシェイパーを助ける、あるいはシェイパーと戦う行動を開始した。研究者たちの一部はわずかな改造を施した携帯電話上で機能する「スキャナ」技術を開発した。これによって、実世界に存在するXMポータルを観察し、操作出来るようになった。ところがほどなくスキャナ技術は漏洩してしまい、Google Playに「ゲーム」としてアップロードされた。以来、数百万にのぼる人々が、XMの性質や、その人類への影響などに関わる実験を行った。その結果、エンライテンドとレジスタンスという2つの派閥(Faction)が生まれた。

そしてエンライテンドはXMを積極的に利用しようとして人類の覚醒を促す人たち、レジスタンスはXMを正しく制御していくべきだとする人達となっています。これを読んで、プラネットウィズの封印派と穏健派を思い出しました(もちろんイングレスの方が先に世に出ていますが)。アニメのXMも精神に干渉して世界を支配し得ると、ちょっとBANANA FISHのような設定で、思わぬシンクロニシティです。

アニメは全編CGで、作画崩壊の心配は一切ないですがモデリングがもう少し頑張ってほしかったかなという気がしないでもないです。まあ元々日本人向けのデザインじゃないの私の好みとは違うのですが。1話はボーイミーツガールのような話だったのですが、軽いノリではなく淡々と話が進んでいくような印象です。実はNetflixではもうすでに全話配信されているので先が気になった人は一気に視聴するのもいいかもしれません。

それで、このアニメを見てゲームをやりたくなるかってところですが…どうですかね。でも硬派なSF(ハードSFという意味ではない)ってあまりスポンサーとかが付かないと思うので、フジテレビのアニメ枠はいい仕事してますね。この+ULTRA枠では挑戦的なアニメを出していくみたいなので期待できます。