かおすもにゅめんたむ

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ワールドカップのフェアプレーポイントのルールは改正(廃止)されるのではないか?

昨日、ワールドカップの日本対ポーランド戦がありました。経緯はみなさん知っていると思うが、一応記しておくと、ポーランドが1点先制した後、別会場のコロンビア対セネガルの試合ではコロンビアが先制した。このまま試合が終われば、日本はセネガルと勝ち点、得失点差、直接対決での勝敗でも並び、フェアプレーポイントで日本がイエローカード2枚分少ないので勝ち上がるという状況だった。ここで日本は自陣でボール回しを行い、15分間ほど勝ちを放棄した無気力試合をし、結果フェアプレーポイントで日本が決勝トーナメント進出、セネガルがグループリーグ敗退となった。

フェアプレーポイントとは?

フェアプレーポイントというのは今回のワールドカップから導入されたシステムで、

  1. 勝ち点
  2. 得失点差
  3. 総得点
  4. 当該チーム同士の対戦での勝ち点
  5. 当該チーム同士の対戦での得失点差
  6. 当該チーム同士の対戦での得点

でも勝敗がつかなかったときに

イエローカード:マイナス1点
同じ選手にイエローカード2枚目:マイナス3点
レッドカード:マイナス4点
イエローカード後のレッドカード:マイナス5点

という減点方式で点数を決めて、その点数の絶対値が少ない方を順位の上位とするというルールだ。これはFIFAがフェアプレーを選手たちに心がけてほしいという思いから始まったと言われている。

日本のプレーは何が悪いのか?

FIFA規範には次のようにある。

Play to Win
Winning is the object of playing any game. Never set out to lose. If you do not play to win, you are cheating your opponents, deceiving those who are watching, and also fooling yourself. Never give up against stronger opponents but never relent against weaker ones. It is an insult to any opponent to play at less than full strength. Play to win, until the final whistle.

簡単に言えば、勝利こそが試合の目的であり故意に負けることはあってはならない。勝利を目指さないプレーは相手や観客を侮辱する行為だ。と述べている。

一部、プレーを擁護している人には、グループリーグ突破が目的なのだから勝利を目指していると言うことだといっている人もいるが、FIFA規範からは明らかに目の前のゲームに全力を尽くせと言っているのであり、その擁護は流石に無理筋だろう。

また、こんなことは世界にサッカーの試合でよくあることだという意見もある。確かに勝っている側や引き分けに持ち込もうとして、ボール回しをして時間稼ぎをすることはある。しかし負けている側がボール回しをすることはほぼ見たことがない。海外のメディアが「サッカーを馬鹿にした(ロシアのスポルト・エクスプレス紙)」「日本人たちの赤面すべきイメージ(スペインのマルカ紙)」などと報じているのはことためだ。もちろん上にあげた例は一部に過ぎない。

また最も問題なのは、日本の攻撃陣よりもコロンビアの守備陣を信用したということだ。セネガルが1点を返せば、日本が敗退する状態になっていたのに試合を放棄した。日本が1点を取れば自力で決勝トーナメントに進出できたにも関わらず、自分よりも他人を信頼して逃げ回った。日本の行為が許されるのであれば、コロンビアとセネガルは日本が失点した後ずっとパス回しをしていればよかった。しかし、日本が追いつく可能性も考えただろうが、彼らは勝利に貪欲で1位突破を果たそうと全力を尽くしている。

プロサッカーは興行であり、観客を蔑ろにするようなゲームをしてはいけないのはFIFA規範の通りである。私はテレビで観ていたから嫌になれば消せばいいが、お金を出して会場で見ていた熱心な観客はさぞかし失望しただろう。

三浦知良パク・チソンに言ったとされる言葉を引用する。

いいかい智星、自国以外でサッカー選手として生き残るのは本当に困難だ、最後までサバイバルする選手に一番必要なものは何かわかるかい?技術じゃない、そのクラスの選手の技術はみんな同じくらい高いからね、一番大切な事は、サッカーへの情熱、一途の献身、毎試合今日死んでも悔いはないという思いで試合に望む、サッカーに人生を賭ける選手だ。
ブラジルでは貧しくて、ブラジル人なのに一生スタジアムに来れない人が沢山いるんだ。ブラジル人にとっては悲劇だよ
智星わかるかい?ブラジルで俺は試合前に必ずスタジアム全体を見る、この中でいったい何人の人達が一生に一回だけの試合を見にきたんだろうと思うんだ。
すると全身にアドレナリンが溢れてきて喧嘩した直後みたいに身体が震えてきて鼻の奥がツーンとしてくる、俺はそのまま試合開始のホイッスルが鳴るのを待つんだ。
うまくは言えないけれどこれが俺のサッカー人生だ、智星が本当にサッカーを愛しているならとことんまで愛してやれ。智星のプレーで全然違う国の人々を熱狂させてあげるんだよ、それは本当に素晴らしい経験なんだよ。
http://soccergeek.jp/japan/2140

過去に本当にこのようなことがなかったのか?

実はワールドカップで負けている側が敗退行為をしたことは1度だけある。それは1982年の西ドイツ対オーストリア戦で、西ドイツは勝利で決勝トーナメント進出、オーストリアは1点差以内の敗北で決勝トーナメント進出できる状況で、西ドイツが前半7分でゴールした後、残り83分間無気力試合をおこなった。

これを問題視したFIFAは、次回のワールドカップからグループリーグの最終戦は同時刻に行うこととなった。よって私は、今回でフェアプレーポイントは廃止されるのではないか?と考えている。フェアプレー精神のために作ったルールをフェアプレーとは言えないような行為で悪用されるのはFIFAも想定していなかったと思われる。

ちょっと過激な意見かもしれないが、前日の韓国vsドイツの試合が韓国はファールだらけでイエローカードも4枚出ていたけど勝利への執念が感じられる試合だった。他力本願でGL突破出来るなら、この試合負けてもいいやとパス回しするより、多少あらっぽくてもチームの勝ちにこだわるプレーの方が好感が持てるし、観客を楽しませることができるだろう。2002年のワールドカップは流石に擁護しないが。

そして日本のマスコミもこれを美談にしているのもどうかと思う。まあ電通の息がかかったやつらが報道しているから仕方ないだろうが、こういう甘さがあるからなかなか日本のサッカーは成長しないのだろう。

まとめ

姑息(その場しのぎ)なことをして決勝トーナメントに進出したのだから次のベルギー戦ではぜひ勝ってほしい。世界のブーイングを浴びてまでGL突破にこだわったのだから負けは許されない。頑張ってください。