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アニメ『RErideD-刻越えのデリダ-』1話感想-2000年前後の作品の趣があるアニメ

秋アニメ『RErideD-刻越えのデリダ-』1話「目覚めた場所」感想です。

イントロダクション

2050年。父の興したメーカー・リビルド社で、「自律機械DZ(ディジィ)」への開発貢献により、若くして名声を得た技術開発者デリダ・イヴェン(主人公)。デリダは、あるとき同僚のネイサンと共に「DZ」の重大な欠陥に気付くが、忠告に耳を傾けない上司に腹を立て、危険と知りながら対策を先延ばしにし、ネイサンの愛娘・マージュの誕生日を祝うパーティへとむかう。しかし、穏やかなひとときを過ごしたその翌日、デリダとネイサンは謎の部隊に襲われる。逃避行の末、冷凍睡眠装置に落ちたデリダが再び目を開けると、10年の時間が過ぎ、見渡す世界は荒廃し戦争状態になっていた!制御を失った「DZ」の群れに襲われ、何もかも諦めそうになったそのとき、デリダはネイサンの最期の言葉を思い出す。「マージュを頼む」己に降りかかった運命に戸惑いながらも、マージュを探すため、デリダは歩き出す。再会は、”刻”を越えて―――これは、想いが旅する物語。

スタッフ

監督:佐藤卓哉 / 副監督:祝浩司 / シリーズ構成:古怒田健志 / キャラクター原案:安倍吉 俊 / アニメキャラクターデザイン:渡辺浩二 / デザインワークス・世界観設定:コレサワシゲユキ / 美術監督:春日美波 / 色彩設計佐藤直子 / 撮影監督:松井伸哉
3Dディレクター:濱村敏郎 / 編集:後藤正浩 / 音楽:井内舞子 / 音楽制作:KADOKAWA / 音響監督:長崎行男 / アニメーション制作:GEEKTOYS / 製作:RErideD partners

キャスト

デリダ・イヴェン:小野賢章 / マージュ・ビルシュタインM・A・O / ユーリィ・ディートリヒ:茜屋日海夏 / ヴィドー・フェルカー:佐々木啓夫 / マユカ:本渡楓 / グラハム:山本和臣 / ドナ:小林ゆう / ネイサン・ビルシュタイン櫻井孝宏 /ハンス・アンドレイ:稲葉実 / ジャキス・イヴェン:松田健一郎 / シュミット・マイヤー:興津和幸 / フント:石谷春貴 / カッツェ:駒田航

あらすじ

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2050年。オートマタが人間社会の維持に欠かせなくなった社会。オートマタ技術者デリダ・イヴェンは、リビルド社で自身が開発に携わった自律機械DZの基礎プログラムに数万単位のDZに連動ミッションを与えた場合、制御不能に陥るバグがあることに気付く。同僚で時間跳躍を研究しているネイサンと共に、上司のアンドレイにDZの出荷を止めパッチをあてるよう上申するが、断られる。

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デリダアンドレイの説得を諦め、父であるジャキスに進言しようとするが、その日はネイサンの娘・マージュの誕生日だった。翌日ジャキスと会うと約束し、デリダはパーティへと出かける。

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その友人のユーリィと共にパーティを満喫した4人だったが、テレビでは戦争の話題が流れていた。その夜、デリダはネイサンにDZのバグ修正が終わったら、時間跳躍の研究を手伝って欲しいと懇願する。しかしデリダ絵空事だとそれを断り、アクセスキーをマージュに手渡す。

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翌日ジャキスとアポイントを取り付けるも、ジャキスからはこの件からは手を引けと言われてしまう。デリダはネイサンにそのことを報告するも、マージュが時間跳躍の実験をしてしまったことを告げられる。

その夜、ジャキスは何者かの襲撃を受ける。そしてネイサンによればデリダアンドレイの仲間に狙われているという。DZはもうすでに戦争に兵器として投入されており、バグの存在をしっている2人が邪魔なので始末しようとしているという。ネイサンとデリダは車を走らせ逃げるが、途中で襲撃される。

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デリダは逃げる途中にマージュの幻想を見る。そして山中で足を踏み外し、コールドスリープの施設に落下。自分からベッドに横たわるという謎の行為の果てに冷凍睡眠に入ってしまう。

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10年後、目覚めるとDZの支配する星になっていた。

感想

GEEKTOYSという聞き覚えのない制作会社が初めて手がける作品ですが、やはりなんというか現代のアニメの水準には達していない印象を持ってしまいます。このアニメが放送される前に再放送されている『エロマンガ先生』が現代を象徴するようなクオリティの作品ですので、落差がありすぎて余計にひどく感じます。この作品は画面だけを見ていると2000年代前半放送のアニメを見ているような感覚に陥る。安倍吉俊がキャラクターデザイン原案ですが、アニメになる段階で完全にそのテイストが消えているような…

ストーリー展開にもなんだかチープさを感じてしまいます。AIが支配するディストピアをテーマにした作品はターミネーターなど古今東西多いですが、展開が杜撰すぎるというか…特にコールドスリープに至る過程が…そうはならんやろと。もはやコメディとしか思えないレベル。時間跳躍せずに未来にデリダを持って行きたかったんでしょうけど、もう少し考えたほうがいいです。宇宙で研究しててウラシマ効果で地球に戻ってきたら、DZに支配されてたとか…これじゃ「猿の惑星」か。

マージュにアクセスキーを渡す意味もよく分からないし、時間跳躍の鍵が消去されない思い出、特別な時間と場所想いの強さというよく分からない観念的なもので語られ、ガッツリSFでもなさそうだし…監督の佐藤卓哉はアニメのシュタインズゲートの監督ですが、このアニメはこれでいいと思ったんでしょうか。でもなんかガバガバなところも憎めないアニメではあります。

現段階ではオリジナリティもアニメに対する情熱もあまり感じられないという印象。きつい言い方になりますが、なぜこれを今作ろうと思ったんだろうと言わざるを得ません。まあ話が進めばいい部分も見えて来るかも知れませんが…